生涯自分の歯で食事する幸せを!
「甘いものばっかり食べてたから虫歯になっちゃった・・・」「歳とってきたから歯がぐらぐらしてきわ・・・」私たちが診療室でよく患者様から伺う言葉です。
しかしながら、これらは決して正解ではないのです。
虫歯、歯周病が細菌によって引き起こされる疾患であるということが解明されて以来、それらの疾患を予防することの重要性が明らかとなってきました。
虫歯や歯周病(歯槽膿漏)はどうしてなるのでしょう・・・?みなさん考えたことはありますか?
お口の中の病気はほぼすべて原因となる細菌によっておこります。
虫歯は虫歯菌、歯周病は歯周病原菌によっておこります。
虫歯のなりやすさには、虫歯菌(ミュータンス菌)の数の多さや、歯が溶けたり戻ったりする時間や要因(脱灰、再石灰化)が、歯周病の進行には細菌の量や質が大きく関わっています。
今までの歯科医院での治療のように、虫歯の穴を削って銀歯をつめただけでは、虫歯になりやすいお口の中の環境がかわってないので、また虫歯が再発、進行してしまうのです。
「何が原因でその歯が虫歯や歯周病になったのか」 もう一度よく考えてみることが大切です。
本来の医療としての歯科治療とは、悪くなってしまった所を何とかするのではなく、悪くなってしまった所はしっかりとした治療をし、患者さん一人一人に合わせた対応によって今後の病気の進行を食い止め、健康の増進を図ること、それこそが本来の意味での医療であると私たちは考えています。
ではどうすれば病気の進行を食い止め、健康な状態に戻ることができるのでしょう?
先ほど言った細菌の多くは、自分で歯ブラシなどで掃除できるところではなく、歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目など、自分では基本的に掃除することのできない所に多く潜んでいます。
その細菌をやっつけるためには、プロの手によって専門の機械を使って掃除するしかありません。
でも、それは決して痛かったり気持ちの悪いものではありません。
定期健診、メインテナンスという言葉を聞いたことはありますか?
歯をきれいにクリーニングしたり、具合が悪いところはないかチェックしたりします。お口の中がさっぱりとしてとても気持ちいいものです。皆さんにはだいたい3ヶ月に一度来院して頂いております。なぜ、3ヶ月に一回なのかというと、お口の中の悪い細菌が増え、体に害を与えるようになるまでに3ヶ月くらいかかると言われているからです。(それぞれの方のリスクに応じて間隔は増減します。)
自分のお口の健康を守るためにも是非、定期健診、メインテナンスにいらして下さいね。
お口の中のバイキンってうつるってホント??
風邪などと同じく、虫歯や歯周病は人から人にうつる病気です。生まれてきたばかりの赤ちゃんにはそのような細菌はいませんが、だいたい1歳半~3歳までの間に育ててくれた人から感染、定着することがわかっています。虫歯がいっぱいあるお母さんがお子さんに自分のはしで食べさせてあげたらうつってしまうかも・・・もしも本人のお口の中がとてもきれいだとしても、他の家族のお口の中が細菌だらけだったりしたら、せっかくきれいなお口の中にもまた再感染をおこすことにもなります。ですので、家族みんなのお口の中をきれいにしておくことが健康を守っていくためにはとても大切なことなのです。大切な家族の健康を守るためにも、ご家族みなさんで来院されることをお勧めします。
大切なのは定期的なメンテナンス
「虫歯があるみたい。歯医者にいかないと」「歯茎から血が出るなあ。歯石でもとってもらうか」「最近歯が動き出したなあ。歯医者に行ってみるか」
虫歯の治療はちょっと痛かったし、今度から早めに行こう、果たしてそれは正解でしょうか?
虫歯になったから治療することは大切ですが、やはり虫歯にならないこと。未然に防げればそれに越したことはありません。
当院は予防歯科に力をいれています。定期健診、メンテナンスを通して、問題の早期発見・解決をし、
虫歯や歯周病にならないための習慣を身に付けられるよう、丁寧に指導・サポートしていきます。
予防歯科診療メニュー
定期健診
歯磨き指導
虫歯・歯周病の検査
PMTC
フッ素塗布
咬み合わせの検査
虫歯の予防
虫歯予防で最も大切なことは原因を考えることです。虫歯は実はいくつもの原因が重なって引き起こされる病気、細菌感染症です。主に以下の4つの条件が成立したときに虫歯になりますが、その方の食習慣やお仕事などの生活習慣などの条件も、虫歯のリスクに密接に関係しています。もてき歯科クリニックでは、患者様の食習慣や生活習慣をしっかりとお聞きして、総合的に診断し、治療いたします。その上で、虫歯にならない習慣づくりのお手伝いをいたします。
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歯
歯がない所には虫歯はできません(あたりまえ)。歯の強さ、抵抗力を高めるためのフッ素の使用もとても有効です。
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もちろん虫歯菌
虫歯菌は乳歯が生えてきてすぐに周りの大人から感染してしまうことがほとんどです。一度感染してしまうとその量を減らすのはとても大変なことです。人によって虫歯菌の量は異なりますので、多い方は特に注意してコントロールすることが大切です。
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糖分
お砂糖が歯に悪いのは皆さんご存知ですよね。虫歯菌は糖を分解して酸を作ります。その酸で歯が溶けてしまうのが虫歯なのです。そして虫歯菌が大好きなお砂糖以外にも炭水化物や果物など、いろいろな所に糖分は存在します。
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時間
虫歯菌が作った酸が歯を溶かすには時間が必要です。糖分がおくちの中に残ってる時間は虫歯ができる時間と比例します。
虫歯リスクに関わる条件
1. 唾液の量や抵抗力
唾液には食べ物を消化する以外に、殺菌力やお口の中を中性に保つ働きがあります。
2. 食生活
3度の食事や間食以外にも飲み物やあめ、ガム等の食習慣が深く関わっています。
3. 歯磨き
歯磨きの癖は人それぞれ違いますが、毎日同じように磨いていると、逆に毎日磨き残している所があるものです。
4. フッ素を使用しているかどうか
フッ素には歯を強くする効果があります。(歯磨剤や歯科医院でのフッ素塗布など)
5. ストレスなど
ストレスは体の抵抗力を下げてしまいます。
6. 歯並び
凸凹したところは、当然汚れがたまりやすく、磨きにくいです。
歯周病の予防
歯を抜く原因としては、虫歯と同じくらいに高い割合ですが、歯が溶けて穴が開くのが虫歯に対して、歯を支える顎の骨が溶けるのが歯周病です。
歯周病の一番怖いところは自覚症状が全くないことです。知らない間に進行していて、その歯に虫歯が全くなくても、ある日突然歯茎が腫れて歯医者に行ったら「抜くしかありません」ということもあります。チェック項目に当てはまる方は早急に歯科医院での検査を受けることをお勧めします。